第33話

「いらっしゃい。」





と私に笑顔を向けたフミトさん









「あれっきり来ないからもう来てくれないんじゃないかと思っちゃったよ。

来週くらいにはハルもそろそろ顔だすと思うんだけどな。」









その言葉に少し落胆した自分がいた。





ハルがいればって、心のどこかで期待してたなんて。










深い意味はない。

ハルといれば自然と優しくなれる気がして

少しは前の自分に戻れる気がして


ただそれだけ。









フミトさんの言い方だと最近は来ていないみたいだし、きっと忙しいんだよね。





思考回路を断ち切るようにメニューに視線を向け






「フミトさん、オムライスお願いします。」




と注文した。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る