第109話

「何もしてないでしょうね」



鋭い目付きで俺を睨みながら、質問というよりも、有無を言わせないような口調で話すコウ。



「した、って言ったらどうすんだ?」



俺よりも身長の低いそいつを見下しながら、わざと煽るように口元に笑みを浮かべる。




「...あ?」



次の瞬間、俺を目がけて飛んでくる左手。







「やめろ。先代だ」



...だが、それを軽く払い除けたのはヨウだった。

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