第63話

『・・・絶対、です』


そう呟くと、間髪入れずに


「はい、じゃあ早く白状しなよ〜?せなちゃんだって痛いのいやでしょ〜?」


そう言ってきた。


それでも尚、答えられずにいる私を見たそいつは


「・・・・・・・・・涼、とか言うなよ?」


初めて聞いた、殺意の込められた声と冷たい顔を私に向けてきた。




『っ・・・・・・』


涼、という単語にほんの少し反応してしまい息を呑んだ。




「はぁ・・・涼なんだろ?いいよ?お前が答えないなら涼に直接聞くから。」



そう言い部屋を出ようとするそいつに、


『待って!!・・私が、全部・・言います・・・』


と一番言いたくなかった言葉を言ってしまった。

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