第29話 国王様の依頼

 ミヒロとワインが討ち取ってくれた、僕は後ろで震えて居ただけ、だって殺人だよ!恐くてまともな神経してると耐えられ無いよ。


 エンディ子爵様にフランソワは、僕の敵討ちを見届け、新領地に移動準備が有ると大急ぎで帰って行った。

「ヒロさん、大丈夫とは思うけど何か有れば即連絡してね」

 フランソワは、引っ越しの手伝い終われば来てくれる。


 



 気分転換にオートマタ作成は打って付けだ、国王様の用意された素材を見た。

 壊れた機械人形が35体準備されてた。


 オートマタの情報はエンディ男爵じゃ無い、エンディ子爵から得た様だ。

「国王様の望まれるオートマタの詳細を教えて下さい」

「余のこなす行事を全て把握し、余に随行する美人秘書が欲しいぞ」


 僕は壊れた機械人形35体全て確認し、3体の機械人形の壊れ方に異常を感じた。

「国王様、この異常な壊れ方の機械人形は、母ヒロミ魔道具師の作品では有りませんか?これは故意に破壊されたもの、再生して犯人を聞き出す事が出来ます」

「なに!!再生出来るのか?宮廷魔道具師は不可能と言って居ったぞ!」

「他の機械人形は壊れて居ますが、この3体はオイルの異常摂取で機能停止しているだけです機械人形がこの状態になるのは、機械人形の墓場にオイルを持って行き自殺した場合、普通では起こりません、誰かが故意にオイルを異常摂取させ壊すのを目的にした場合以外考えられません」


「報酬は望み通り、如何様な望みでも叶える!!是非再生させて犯人を知らせよ!」


「再構築!オイル分離!」

 順に3体再生させて行った。

「おう!!見事じゃ!!」

 国王様の前で、3体の言葉をミヒロに翻訳させた。


「私はヒロミ魔道具師様に作られた機械人形ヴァン、宮廷魔道具師にオイルを過剰摂取させられ機能停止しました」

「私はヒロミ魔道具師様に作られた機械人形ルージュ、宮廷魔道具師にオイルを過剰摂取させられ機能停止しました」

「私はヒロミ魔道具師様に作られた機械人形ブラン、宮廷魔道具師にオイルを過剰摂取させられ機能停止しました」


 ※フランス語で赤ワインをヴァンルージュ、ルージュは赤

 フランス語で白ワインをヴァンブラン、ブランは白

 フランス語のヴァンロゼはロゼワイン、ロゼはピンクです。


「誰か!ボイコットを連行せよ!!」

 国王のけんまくから、ボイコット宮廷魔道具師は縛られて連行されて来た。

「貴様はコズル元伯爵の手の者で有ろう!」

 国王の怒号に、震えながら頷いて居た。

「ボイコットの関係者諸とも奴隷落ちさせよ!!」


「ヒロ・ダスト男爵!魔道具師の腕も卓越した技量!是非宮廷魔道具師の任に着いて貰いたい!褒賞は望み通り叶える!」


「私は母の仇討ちと、母が残した機械人形を再生出来て満足です」

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