保険のお話

響恭也

はじめに

 事の始まりは2024年1月1日でした。夕方に能登半島を襲った大地震。うちの実家も被災することとなりました。

 地震から日が経って、いろいろな話が耳に入ってきた中で、いくつか気になる話が出てきました。

 その時点での私は火災保険とは何ぞやということもよく理解しておらず、何なら地震保険というものの存在だけは知っているというレベルでした。

 実家の母から、実家の損害を聞き保険降りたから当面は大丈夫、と聞いてそういうものかと思い、知人や親類で保険をかけていなかった、掛けてはいたけどわずかな金額しか出なかったといろいろな話を耳にするにつれ、思い当たりました。

 なんで金額が違うのか、そもそも災害に遭ったとき、どうすればその被害から回復するための補償が得られるのか。

 車の保険も漠然と掛けていて、なんなら通勤用の条件さえ満たせばいいやくらいの感覚でした。

 災害もそうとして、事故に遭ったとき自分を守るのにもっとも身近なものは保険で、慣用句的にも何かのリスクに備える時に文字通りの意味ではなく「保険をかける」と言うほど生活になじんでいるものだけども、自分はそれについて全く知識がない状態であることに気づき、ぞわりと寒気を覚えました。

 考えてもみてください。月ごと、年ごと、なにがしかのかたちで私たちは「保険」にお金を支払っています。車に乗っていて任意保険に入っていないという方は少数派でしょう。しかし、その保険料(保険の利益を受けるために支払う料金)に見合う内容なのか、なんなら過剰な補償をかけて無駄なお金を支払っていないか、それとも補償範囲が狭くて十分にリスクをカバーできていないのではないか。


 すなわち、保険を知らないと今後いろいろと困ることになるであろうことは明白だと考えました。


 これはただの愚痴になりますが、自分の住んでいる富山でも24年元日の地震は被害をもたらしており、会社でも被害が出ていてかなり混乱しておりました。その際に直属の上司に、実家が被災したことを伝えると、どうでもいいような対応を取られたことで、転職を考えるきっかけとなりました。

 富山でも石川県に近づくほどに大きな被害が出ており傾いた家も珍しくありません。能登半島ばかりがクローズアップされていますが被災地は富山にも存在します。

 

 それからいろいろあって、クソブラック上司に三下り半を叩きつけて転職を決め、いろいろと考えた末、保険代理店に入社することとなりました。


 保険営業マンとなった響の奮闘記と、保険とは何ぞやという話をこれから簡単にまとめたいと思います。

 もし興味を持っていただけましたら、次話以降を読んでみてください。そういうことだったのかと目からうろこが落ちた私の驚きを追体験していただければ幸いです。

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