はじめてのこと
第20話
「お待ちしておりました」
「(そこ段差あるから気をつけて?)」
「はぃ…」
「こちらへどうぞ」
「あっ、彼女の椅子俺するから」
「かしこまりました」
「はい、そこ座って?」
「…」
「(椅子少し前に押すな?)」
コクッ
「光希様はこちらへどうぞ」
「ありがと。
ひかり、何か食べれない物ある?」
「え?」
呼び捨て…
「嫌いな食べ物とかない?」
「ぅん…」
「これと… これにしてもらっていい?」
「かしこまりました」
「勝手に決めちゃったけど…」
「助かります」
どうせメニュー見えないし…
「そんなかしこまらなくていいよ?」
「…」
「店員さん、呼ばないと来ないし、個室だからお客さんに見られねぇし…
ぜってぇバレてねぇよ?目が不自由なの」
「そうですか?」
だからメニュー勝手に決めてくれて、
椅子も誘導してくれたんだ…
「ありがと…」
「どういたしまして」
彼なりの
優しさ…
温かい
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます