ひとつの光
出会い
第1話
「ひかりー?こっちだよ!」
「あっ、ごめん!」
「ほんとに杖なくて大丈夫なの?」
「うん。人混みはあっても邪魔で…こけそうになるから…
梨子ちゃんがエスコートしてくれるでしょ?」
「まぁ…するけど…」
「大丈夫♪耳はいいの」
「あぶなっかしいなぁ…笑」
「てへっ」
今からショッピングをしに行く
私があまりにも服にこだわりがないから
友達の梨子ちゃんが選んでくれるって言うの
「これは?」
「似合ってる?」
「すっごい似合ってるよ!」
「ほんと?じゃあこれにする」
「え!?即決?笑」
「自分じゃわからないから」
「まぁ…」
そぅ
服に興味がない訳じゃない
わからないの
今どんな服が流行ってて、どんな服が私に似合うのか
知りたいけどわからないの
「これ!乙女って感じ!これにしよ!」
「ありがと!梨子ちゃん」
だって私は、
目が見えないから
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