第16話 東風によるダンジョン講座その2

土曜に初配信。

日曜は無し。

月曜はダンジョン攻略RTA。

火曜はゲーム内配信。


流石に僕も4日に3回は配信しすぎな気がするので今日はお休みであることを告知しておく。


んで、ダンジョン関係の授業...探索科が今日存在する。ちなみに基本的には

月曜日:3時間目

水曜日:1時間目

金曜日:4時間目

に探索科の授業が存在する。

なので、今日も教鞭をとるのだ。水次先生も大丈夫そうだって言ってたけどやっぱ不安だなぁ...



「きりーつ、れーい、ちゃくせーき」

今のは挨拶だ。本音を言うとあの長ったらしい挨拶は面倒なので、起立礼着席だけでいいよと言っておいた。


「それでは今回はダンジョン内の構造について説明していきまーす。」


今日やるのはダンジョン内の構造についてだ。僕も知らないけど、朝に教科書読んで気合いで頭に叩きいれたよ...


「えーと、まずダンジョンの最奥には扉にだけ金かけてるボス部屋があるね。」

「www」


うん?今なんか変なこと言った?


「まぁいいや。んでー、あ、こっちが先か。ダンジョンってのはいくつかの層に分かれてて、その層の間は階段で行き来でる、と。ダンジョンの階段スロープにしてくれたらもっと速くなれるんだけどねぇ...」

「はは...」(ははは...)


何か乾いた笑みが教室内からも夜桜洋和からも聞こえてくる気がする。気のせいか。


「はい、次は...ダンジョンの循環か。えっとこれは...ダンジョンから放出され続ける魔力をくらい続けた動物がモンスターになって、自我を失い魔力で手に入れた力で暴走し続けて、やがてより一層強大な生命体に殺られて、死ぬ時に栄養をたくわえた魔力をダンジョンに還すのがダンジョンの循環だね。」

「「「おぼえられるかー!?」」」

「いや、覚えないと行けないんですよ...」


実際僕は朝全力でこれを覚えたから不可能ではないのが尚恐ろしい。


「んまぁーこの100点阻止問題は置いといて、ダンジョンの地形だね。どうやって地形が決められてるのかというと...まぁこれと同じだね。」


そう言って、初配信で取ってきた水晶を教卓に乗せる。


「魔力を何らかの媒介...これを接続媒介って言うんだけど、それを通して魔力を別の物質に変えた先がダンジョンの地形だね。ダンジョンごとに接続媒介は違うから色々な景色のダンジョンがあるんだよ。ただまぁ、いきなり一面マグマとかは無いし、ダンジョン内の物質が外にでることは普通は無いから大丈夫だね。」

「普通は無いってどういうこった?」

「あー、教科書には乗ってないけど多分人為的にダンジョン内の資源を持ち帰るとかじゃない?」

「なるほど」


「んで最後に、ダンジョンの発生条件。えーと、諸説あるけど、一番有力なのは魔力干渉発生説だね。少なくとも300mダンジョンから離れた状態で、膨大な魔力を故意的に使用した場合にダンジョンが発生するって説。

そのつぎに有力なのがダンジョン人工説。とてつもなく強いモンスターがダンジョンを意図的に制作してるって説。

他にも色々あるけど...時間が足りないね。んじゃ、ごうれーい!」


「きりーつ、れーい、ちゃくせーき」


やっと授業おわった...

あー、何でこんなムズい授業をしなきゃいけないんだぁー!!!

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