第13話 舐め腐りすぎてる『流星の魔法使い』戦

基本的に流星の魔法使いは、その名の通り空から大量の星を降らしてくる。体力が減るにつれて降ってくる星の量も増えるので、本来なら最後まで油断できないボスである。


"それなのにこいつは..."

"うつぶせに寝っ転がりながら左手のスプーンでゼリーを食べながら右手に拳銃を持ってやがる..."

"しかもさりげなく自分に降ってくる星に銃弾をぶちこんで軌道反らしてるし"

"こいつは人間じゃねぇ!"


「お、50%切りましたね。流石にこっからは...」


"お、ついに起きるか東風"

"立ち上がれ東風"


「眷属を10体ぐらい召還してくるので...」


"流石にやばいんじゃないか東風"

"本気を出すんだ東風"



「ナイフも使っていきますか。」

ヒュッ


"ちがぁぁぁう!"

"右手だけでやるつもりだこいつ!?"

"小指と薬指の間にナイフを挟んで銃を持つって器用にも程があるだろ!?"


「いやぁー、やっぱゲームん中に入ってるとやりやすいですねー。机上の空論がちゃんと現実的に可能になるんで」

パァン!


"もともとこれを考え付いてたてw"

"東風はもともと人間じゃなかったのか"


「いや、チャンネル名にもある通りただの呑気な東風だからね!?人間疑惑持たないで!?」

ヒュッ

パァン!


"まずそもそもやってることが人間じゃない点について"

"の、能力の影響かもしれないじゃん...。あの次元に干渉うんぬんのやつの例えみたいにゲームをやりすぎてるだけかもしんないじゃん..."

"声震えてるぞ"

"あ、10%切った"


「こっから先は要注意ですね。あちらが本気出してこの六芒星全体に星を降らしてくるので逃げ場がなくなるんですよ、本来なら。」


"本来なら←これ重要"

"むしろ分散されて簡単になる説"


「...なんかあの人自分の周りにめっちゃ星降らしてるんですけど。お陰で銃弾もナイフも当たんない...」


"え、もしかして学習してる?"

"いやいやそんなまさか"

"ゲームだぜ?"

いや、東風だぜ?あの"

"ならあり得るわ"


「え!?んまぁ、この状況打破しますかぁ」

そう言って、神槍グングニルを取り出す。次元移動はまだ出来ないが、ゲーム内なら使えるのだ。


"あ"

"グングニルだ!"

"普通に出てくる神話の武器"

"...グングニルってなんだ?"

"えーっと確か投げると敵に絶対当たる的な未来を決めつける武器だな。曖昧だから真に受けないでくれ。"


「うん、実は僕もあんま知らない。ただまぁ未来を決めつけるってのは合ってると思うよ。んじゃ、さいならー」

ヒュッ


"討伐完了!"

"舐め腐りすぎてる討伐だなおい!?"

"ボスドロップって何かあったっけ"



「んー、今回は無いみたいですね。んじゃ、配信切りまーす」


"乙ー"

"おつかれー"


あ、配信切れた。ゼリー15個くらいしか食べてないから他のやつも食べてから帰ろ。

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