第11話 ゲーム

あの配信からしばらく(といっても1日だが)経って、いまは自室にて配信準備をしている最中だ。なぜか水次先生にクラスメイトの人達が胃薬を渡していたが、特段気にしないことにする。


さて、準備が整った。ダンジョンで稼いだ金で買った浮遊カメラ(エンチャントの応用らしい。)を作動させ、自分の頭上に浮遊させる。

銃弾数ok、手榴弾(10発)ok。

それを確認すると、ゲームの中に飛び込む。


そして配信を起動させる。


"お、東風だ"

"別のダンジョン?"

"いや、俺ここ見たことあるぞ。あの有名なゲーム、フリーベンチャーの見晴らしの丘だ。"


「ご名答。ここはフリーベンチャーの開始地点から程近い見晴らしの丘です。あまりにも単純なネーミングは、そのネーミングからこのゲームの中でも知名度が凄いので、開始地点に選びましたよ。」


"つまり東風はゲームの中にいると"

"いやゲームん中でも配信出来るのかよ!?"


「まぁ、そうみたいですね。」


"まてまてまて、その理論でいくとグングニルの必中とかが三次元こっちでも出来ちゃうってことになるんだが!?"


「あ~、神器レベルになるとなんか神(夜桜洋和、つまり筆者)から『ちょっと今は流石に時期尚早だからやめてくださいただでさえ無双しすぎてライバルとかそれどころかメインヒロインすら登場させれてないので』みたいな感じで止められるんですよねー。」


"なんというか、うん..."

"いろいろ大変なんだな..."

"神の苦労がうかがい知れるよ..."


「さて、そんなことはどうでもいいから(よくないんですけどー!?)、今日の目標を決めましょうか」


"やっぱボスじゃね?"

"見晴らしの丘から近いとこで言うと..."

"やっぱあの六芒星んところじゃね?"

"あー、あの『名前付けようと思ったけどあまりにも周りが平々凡々すぎて思い付かなかったから名前がない』つってた六芒星んところか。"

"実際に行った際平々凡々すぎて笑ったし、それより面白かったのが地図に『六芒星』ってでっかく書いてあったことだな"

"本当にもっと名付けようがあったと思うよ..."


「そーれじゃ、そこの奴をゼリー食べながらぶち抜きましょうかねー」


" あ ま り に も 呑 気 "

"呑気過ぎて草"

"本来はあそこ結構苦戦するんだけどなぁ..."


という訳で、ゲーム内初配信でいきなりボスを討伐しにいくことに決まったのだった。

...スライムはどこだろう?

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