第19話黒の女神は花札をしたいらしい
今回の話で、花札という、カードゲームが出てきますが、アカシア自身ゲームでしかプレイしていなく、実物でのプレイはしたことありません
また、ルールで間違っていたら、コメントで指摘してください
「ただいま」
「おかえり」
おれは、玄関が開いた音がしたので、とりあえず、ただいま、と言い玄関に向かったのだが、眼前には、今から富士山登頂しますってぐらいの重装備した澪がいた
「えっと…バックの中には何が入ってるの?」
「私服と、宿題と、風呂道具と――」
「わかったわかった、もういい」
「後は……あ、そうそうお父さんから、蒼君に渡す物があるって」
「和輝さんから?」
澪のお父さんで、今はフィンランドに単身赴任で住んでいる
そんな人からおれに?
「最近帰ってきたの?」
最近帰ってきたのなら、久々に会って話がしたかった
「お母さんが、先週ずっとフィンランドに滞在してて、そのついでにお父さんからお母さんに渡したんだと思います……あった」
澪はバックの奥底から贈り物を取り出した
おれは目を見張った
何故なら、全国の男子高校生一回は絶対に耳にしたことがある、人体に装着する物があった
「お母さんもあまりわかってない感じでしたので、聞きたいんですが、これは何ですか?
銀色の袋に包まれ、丸い形が浮かび上がっている、和輝さんからの渡し物
「これはな……」
「はい」
「これはね」
今日1番脳を働かせ、少しでもオブラートに包ませ説明した
「澪を脅威から守る物だよ」
「脅威から?」
これを付けず、身籠らない可能性に人生オールインするなんて、無理があるし、退学になるもんな
そういう観点から見たら、脅威から守ってくれるお守りみたいな物だろ
「でも、お父さんは蒼君に渡してって言ったので」
「わかった」
おれは澪から、お守りをもらった
和輝さん、する時は許可をしっかり取り、ちゃんと付けてしますのでご安心を
「そうそう、ご飯は食べ終えましたか?」
「食べ終えたけど」
「でしたら、私が風呂を上がるまでに、花札のルールを理解していてくれませんか?」
「花札何て持ってないよ」
「しっかり持ってきてますので、では、風呂に行ってきます」
花札なんて映画でしか見たことねーよ
おれはどんな事を思いながら、急いで自分の部屋に戻り、和輝さんから貰った物を机の引き出しにぶち込んだ
◆◆◆
「蒼君の匂い、ふふ」
私は、蒼君が普段使っているだろう、シャンプーを無意識に手に出し、匂いを嗅いだ
「って、何してるの私!」
流石にキモすぎますね
私は既の所で我に帰り、家から持ってきたシャンプーに手を伸ばした
やっぱり、いつも使っているシャンプーが一番ですね
私は、リンスもし、ボディーソープで体を洗ったら、風呂場から出ました。
「蒼くーん」
「何」
私は脱衣所から、蒼君を呼んだ
呼んだ理由は、花札のルールを覚えきれたかの確認でした。
「ルールは覚えましたか?」
「バッチリだよ」
もしかしたら、案外複雑なルールじゃないのかな?
そんな事を思いながら着替え終え、脱衣所から出た
ドライヤーはしたのかって?大丈夫です、蒼君にしてもらいます
私は、ドライヤーを手に持ち、リビングに入った。
「澪、とりあえず、ルールは理解……って、何で髪が濡れたままなんだよ」
「蒼君に乾かしてもらおうかなーって、駄目ですか?」
私は、蒼君を見上げながら言いました
「わかったよ、ソファーに座れ」
「はーい」
私は、ソファーに身を委ねるように座り、花札のルールブックを眺めた
しかし、ルールブックを眺めていたら、首に冷たいものが当たりました
「ひゃう」
「いやいや、ひゃうって」
「蒼君!」
「ごめんごめん、真面目にルールブックを読んでるな―って思ったから、ついイタズラをしたいなーって」
「そこは弱いのであまり触らないでください!」
「わかったって」
「むぅ」
蒼君は、私の首に手を当てたらしい
私は反抗しましたが、軽くあしらわれてしまいました
「花札って、12か月それぞれに絵柄があるんだよ。桜とか、紅葉とか、菊とかね。その絵柄を見て、役を作ったんだけど、たとえば『花見酒』って役は、桜と盃が揃ったら成立する」
そう言いながら、蒼君はドライヤーを持つ手を少し止めてた
「なんだか、絵を揃えるカードゲームみたいですね」
少し興味が湧いて、私は振り返りましたが
「動かないで、まだ乾いてないから」
優しく注意されてしまいました。
「そうそう。あと『月見酒』ってのもあって、これは月と盃を揃えるんだ。それができたら高得点になる」
ドライヤーの音に消えて、熱心に説明し始めました
「って、ごめん、まずは髪を乾かしてからだね」
蒼君はそう言ったが、実際は、さっきと変わらなく、ルールを説明しながら、髪を乾かしていました
「てかさ、なんで急に花札なんかしたいって思ったの」
「それはですね、前蒼君が花札を見ながら、かっけぇって言ってたからです」
この前、蒼君は動画配信サイトで花札を見ながら、多分無意識に言ったのだろう
「声に出ちゃったのか」
「はい、結構大きな声でした」
蒼君は手を頭の後ろに回し、髪をかいていました
そこから、私は蒼君にルールを教えられ、ある程度は理解できたので、対戦をしてみることになりました
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