騒動
第16話
その翌日、騒動が起こった。事務所の周りに記者たちが現れて、熱愛は事実なんですか?と言ってきた。それならまだしも、モデルの雅弘と楓はどんな関係なんですか?とも聞いてきた。
これには浩子も驚き、そして怒り狂った。私だけならともかく、楓に矛先むけるなんてっ!
そこで自分の素直な気持ちに気づいた。
私は、楓に嫉妬してただけなんだと。先日のラップの時もそうだ。楓が出来なかったら、セナと一緒にバカにするつもりだった。でも楓は出来た。そのことに賞賛するはずが、どうしてこうなったんだろう…?
考えた末、浩子は事務所を辞めることになった。
それを聞いた楓たちは必死に止めたが、にこにこ顔の浩子は
「私、やることができたのよ」と一点張り。
「そのやりたいことって聞いていい?」と竜が問うと、浩子は「私ね…いつも1人だったの。あ、もちろん皆がいてくれてたってのは知ってるよ、でもね…私みたい人、もう作りたくないの」
と言った。
それなら仕方ない。「LINEは繋がっとこう。何かあった時のために、また戻れるかもしれないから」とセナと楓は言ってくれた。
それがなんだか心地よかった。
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