悪い夢
現実で身動きがとれないほど
夢では自由になれる
今日、私は原っぱを駆けた
地面を蹴る脚のばね
腕を振ったときの肩甲骨の軽やかさ
私の身体は私のものだった
目を開けば肉の牢獄
立ち歩くたびに頭はくらくら
目はみるみる濡れて
熱い空気の塊が喉から迫り出る
夢の私よ
頭の声を捥いで潰して切り落として
そうして夢が血塗れになれば
真夜中の目覚めも怖くないから
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