第4話 娘への投資

 どうも、まえがきを後回しにしたせいで二話連続でまえがきを書いている優希です。僕はまえがきとかあんまりちゃんと読まない派なのでこの欄を無くすことを検討中です。

 それでは本編をお楽しみください。

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「母さん、ちょっと走ってくる!」


 やっぱりお金出してもらうんだから、今やれることからやらないとね!勉強はあとででいいや。ぶっちゃけ勉強なんてしたくない。でも避けては通れないものだし……。今日中に教材のことを相談する!


『は?ダメに決まってるでしょ!あんた何歳だと思ってるの?』


 走りにいくことを今日から日課にしようと思ってたのに出鼻をくじかれた……。母さんがダメって言うのには何かしら理由があるんだろうけど、僕の年齢と今の状況がなんの関係があるんだ?

 

「4歳だけど……。あ!」

 

『そう、いくら碧が賢くて4歳には見えないくらいちゃんとしてるとは言ってもそんな年齢の子に一人で外を出歩かせるわけがないのは碧なら分かるよね?』


 たしかに言われてみればそうじゃん。どこに4歳児を一人で外をぶらつかせる母親がいるんだよ!いるならそいつは毒親だ!4歳児って言ったらお留守番すらも一人でさせられない年齢じゃねぇか!


「はい……。」


『ちょっと待ってて、今から出かける準備するから。』


「え?いいの?」


『一人で行くのはダメだけど運動しに行くこと自体はいい事だからね!幼児の運動は一日60分以上ってWHOも言ってたし。そうは言っても今のお母さんに子供特有の無尽蔵な体力に着いていく自信はないから碧がいっぱい運動できてなおかつお母さんが付き添える方法を考える必要があるのよね。』


「母さん……。ありがとう!めっちゃ頑張るよ!」


『いや、めっちゃは頑張らなくていいから。ほどほどにね?今ちょっと調べたんだけどトレーニングルームとかは中学校卒業しないと使えないみたいだからさ、ランニングマシン、一台買わない?』


 え?正気?本気で言ってる?


「え?正気?本気で言ってる?」


 思わず心の中と言動がシンクロしちまったよ!


『マジマジ、大マジだよ。まず大前提として外を走られたらお母さんは付き添えないからそれはなし。となると有り余るお金にものを言わせて器材揃えるのが手っ取り早いと思ってさ。』


「いや、うち金持ちとか言ってるけど家も生活と普通じゃん!節約もちゃんとしてるし!」


 そうなんだよ。生活しててうちにお金がいっぱいあるって一切感じなかった。ごくごくありふれた一般家庭の生活だったし……。


『豪邸じゃないのは性にあわないからだね。生活に関しても同じ理由だよ。無駄に高いご飯より家庭料理の方がいいでしょ?高いご飯はたまに食べるからいいんだよ。あとは碧の教育に悪いからって理由もあるね。幼い頃からそんな生活させてたら感覚が狂ってくるから普通の生活をさせようっていうのも一応あるよ。きらびやかな生活にお母さんたちが興味ないのが一番の理由だけどね。あ、通帳見るかい?』


 ゾクッ……。なんか今すごい嫌な予感がしたよ。大金見せられるのは精神衛生上よろしくないからやめとくのが無難かな。


「いや、なんか怖いからやめとくよ……。」


『これはお母さんたちから碧への投資だよ!より手厚いサポートが欲しければ結果を出しな!』


 これ以上とか何が起こるのさ……。僕のしたいことのために土地を買うとか?いやいや、流石にね……。知らない方が幸せなこともあるしこんな想像は忘れよう。

 

「いや、今ので十分です。これ以上はちょっと怖いというか……。」


『なにさ、つまらないわねぇ。僕はやるぞ!みたいなのを期待してたんだけど。』


「じゃあお言葉に甘えてついでに言っちゃうんだけど勉強したいから教材も欲しいかな。問題集的なの。」


『先生とかの手配は必要ないの?』


「うん、いらないよ。自力でなんとかなると思う。」


『碧は天才かもしれないね。きっと大物になるよ。お母さんがヨボヨボのおばあちゃんになったら碧に養ってもらおうかしらね。』


「その時は任せてね!ってまだまだ先のことでしょ?気が早いよ!」


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 ここまで読んでいただきありがとうございます!♡、☆、感想はそれに値する小説だと思ったらください!僕が喜びます!


 それでは次の話でお会いしましょう!

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