第6話 友人Bの証言
神奈は、幼なじみです。家が近くて良く一緒に遊んでいました。
付き合ってはいませんでした。確かに当時、異性として気になっていたのは事実ですが、まだ小学生でしたし、好きって言う感情に恥じらいみたいなものがあって。素直になれなかったんです。
・・・・実は、神奈が失踪した日、神奈はウチに来る予定だったんです。「おじいちゃんちから帰ってきたら遊ぼうね」なんて、2人で約束してたんです。
でも、当日に神奈から家の固定電話に連絡があったんです。「ついてきてるから」って。何を言ってるのか分からなくて、電話越しに何度も呼び掛けたんですけど切れちゃって。私はすぐに家を飛び出して神奈の家に向かいました。
そこで付近を探し回ってた神奈のお母さんに会って、事情を知りました。私は当時、ただ呆然としていました。何が起こったのか、理解できなかったんです。
未だに、神奈の最後の言葉の意味は分かりません。でも、神奈は私に迷惑を掛けたくなかったのかなとは思います。
「ついてきている」ナニかから、私を遠ざけてくれたのかな、って。
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