第21話

いやー、まさか洸さん達が居るとはね。


何より驚いたのがあの伊吹朔夜が居るとは。


正直、洸さんと同じくらいあの人は苦手なんだよね。


喋ったの見たことないくらい無口だし、無愛想だし、

何より”あの目”が好きじゃない。


じっと何かを探るような目が。


はぁ、なんかついてないのかなー。


「優愛!」


教室に戻るとりっちゃんが慌てたように駆け寄ってきた。


「大丈夫だったの?」


りっちゃんのその瞳はあの時の同じ瞳。

酷く心配してる。また同じことをさせたくないなぁ。


『もうりっちゃんったら。大丈夫だよ〜。

なんかね途中で、洸さんと伊吹さんに会ったからこれからは大丈夫だと思うよー。』


ニコッと笑うとりっちゃんはホッと安心したような顔をした。それがどういう意味の安心かは分からないけど。

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