第27話 魂の里帰り...

久しぶりにお城に来られて

嬉しかったよ


さ〜っと風が流れ 聞こえる蝉の声に

ほんの2、3秒だけど

かつての一場面が頭をかすめたの



陽陰の広い板の間の 程良い奥に

赤いお着物で座り

陽に眩しい庭を 静かに見ていた...



一瞬の場面に 懐かしさが込み上げて

あなたに伝えたの


かつての私が

あなたを恋い慕っていた場所に

不思議な感覚が甦るの


私自身が好んで 時を過ごした場所は

ごく自然に心が動くから

確かな事だと思える


心...揺れる場所


今の風の中に

かつての柔らかい風も...

感じたよ





今日は 暑かったから...

初めの一杯

あなたより先に 飲み干しそうだった


商店街の入り口で見つけた

お寿司屋さんの居酒屋...


色々なサービスもあって

お魚も美味しくて

お気に入りになったね


途中...

お父さんを呼び出して

楽しかったね


元気で良かった



お父さんを見送った後

電車待ちの空...


あれが火星かな?

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