長編小説

平凡な人生と壮絶な人生

第2巻

そこには1人の男がいた、そういわゆる普通の人生を過ごす男の1人だ、小学校はよく遊び、中学校もよく遊び、高校はまあまあ遊びそこら辺の大学に行き、そこら辺の企業に就職した。そして普通の女性と結婚し普通の家庭を築き、何事もない人生だった。そう本当につまらない人生だった。いや本当のことを話そう夢があった。小説家という夢があった、でも、自分には才能がない何を書いても出版社に断られ、いい作品はできなかった、それは平凡な人生だからだろうか？いやもっとあるさ、中学校の頃好きな人がいた、一目惚れだった、でも勇気が出せなかった、何故だろう今考えても後悔しか残らない、確かに中学校での恋愛の成功確率はかなり低いそれが生涯ともなればごく僅かであるだろう。いやまだあるさ、受験の時もっといい高校に行けた、もっといい大学に行けたもっといい企業に入れた、あの時もっと勉強をしていればよかった。でも社会は残酷だその時の選択はもう変えられない本当に残酷だこの世は一回しか来ない、この世は残酷だ経験もしていないのに判断を下せるわけがないだろう、何でこんなに世界は残酷なんだ、1人平凡な人生で苦しむ男がここにいた。

そこに壮絶な人生をしている人がいた。その人は幼少期から親の虐待いじめ、ありとあらゆる社会の闇を見た。だからその男は知っている行動を起こさなければ後悔が残ると、そんな人間をいくらでも見てきた。男は金、名声、富、権力、何も望まなかった。それは虚しいものだとわかっていた。その人は全力で物事に取り組んだ、時には情緒が不安定になることもあった、でも何事にも全力で取り組み後悔は残さなかった。何にも惑わされず自分をしっかり持っていた。だが男は何かがスッポリ穴が開いていた。悲しいことに良い人に出会えても何か満たされないものがあった。毎日の日々は楽しい、全力でやっていく人生は良い、でもこんな人生は本当に過ごして良いのだろうか？生ぬるい人生になってしまってはないか？だから結局男は幸せにはなれなかった、男は何事にも取り組むがもうこの世の中に正解などないことは知っていた知りたくはなかった。でも目を背けることはできない。

2人の男はバーで出会ったお互いに愚痴を言い合った。片方の男は言った、そんな壮絶な人生羨ましいよ俺なんて普通の人生でつまらない。片方が言った、いやお前こそ、そんな人生良すぎだろ、俺なんかこんな人生だから何にも満足できないこんな人生嫌だよ、真逆の人間がお互いの嫌なところを褒めた。人間は面白い自分にはないものに惹かれる。だがその人生に絶対に経験できない。この世界に正解などないのかもしれない、平凡な人生なやつはもっと壮絶な人生を送る人が隣にいればまた違った人生だったのかもしれない、逆に壮絶な人生をやつは平凡な人生を生きる人を求めるのだろうか、いやこれは違うだろう、もっと壮絶な人生の人を望む、人とは強欲だもっとすごいものを求める。さらに求めさらに求める。その欲は尽きることはない。ではどうすれば人の心とは満たされるんだろうか？答えはあるそう答えは知っている全員が知っている一つの答えを出そう。パートナー両方が壮絶な人生を求め合えば良いそうすれば欲を満たすことなく満足した人生を歩めるだろう、それは一つの答えにすぎない、それは別にパートナーである必要はない男友達、女友達なんでもよい、どちらもを高め合える存在であり、それが人間の満たせることない欲を満たすことができる。いや永遠に続く欲を暴れさせると言ったほうがいいか何にも満たされない時こそが人は一番満たされているのである。満たそうともがいている時が人が一番満たされている矛盾した生き物なのだ。ある人がこう言った、この世には三種類の人間がいると、欲に満足した人間、欲を諦めた人間、欲を追い求める人間に。欲に満足した人間は堕落し何ものも満たせない本質的には何も満たせてはいない、欲を諦めた人間はそれは一つの答えでもあり生き方である、だが完全に欲を捨てることはできない、どっちみち満たすことはできない。欲を追い求める人間は何も満たすことはできないだろう、だけど何も満たすことができないことを満たしている。欲に満足しない人間は色々メロディーを奏でる、それはとても心地よくとても感動する音色を、それが偉人となる人かもしれないし絶望に満ちた人生になるかもしれない、一種のギャンブルかもしれない、それを満たそうと人は追い求め武器を持ち人を殺し、人を愛し、人に優しくし、人を褒め、人を踏みつけ、人に怒り、物に当たり、感情を表現する、それはものでもなければ概念でもない人でもなければこの世にある物でもないがこの世にある物である。それは選択によって生じ、また選択によって失うのかもしれない、この世にあってこの世にない、元々あったようでなかったような、存在していたようで気づいたらそこにはなかったような、考えていることが答えのようで答えではない、世界は美しようで残酷でありまた美しい、ある人から見れば美しくある人から見れば残酷であり、色々な視点から見ればこの世は色々なメロディーを奏でているようにも思える。相手の人生を羨む人もいれば自分の人生を生きる人もいる、それは誰にもわからなずまた誰かにはわかっていることかもしれない、わかったとしてもそれは正解ではないかもしれないしそれがその人には正解なのかもしれない。そんなものは宇宙が解明されても永遠の謎であるかもしれないが元々わかっていたことでもあるかもしれない。君の選択がそれを導くだろう