第33巻 未来を考えた

短編小説

未来を考えた

第33巻

わたしは未来を考えた。とても悲しい未来だった。わたしはそれでも未来を考える、社会の未来を、自分の未来を、でも決して報われる未来はなかった。いやもうそれはわかっていた。それは誰がなんと言おうとそれはもうわかっていた、それは小さい時にもうすでにわたしは、この世界でわたしは報われることはないとわかっていた。だからわたしは過去を見た、過去は何度でも変えられるから、それは何度だって変えられる。しかし未来を変えることはできない。そう変えることはできない。わたしは知っている、どんな選択をしてもこの世は変わらないことを、いやわたしは無意識に変わらない世界を選択してしまった。だからもう、この世界は変わらない、わたしは変わらない。もう変えることが出来ない選択をしてしまった。だけど私は未来を考え続ける、そこでわたしが死ぬことがあっても。わたしは生きても未来を考えるだろう、それが過去のわたしに対する懺悔だろう。どのような未来であってもわたしは未来を考え、選択し、過去を改変し。未来を考える。この世の真理を知っているかい?この世は科学によって成り立った。だが科学にも限界があった。、、、、

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