第26巻 疲労

短編小説

疲労

第26巻

私は疲れたこの世に生きることが疲れた、何故こんな終わった人生で、なんで社会はこんな終わっているのだろうか、もう私は疲れた、もう何も考えたくはない、女は夢がなかった、希望がなかった、何も希望が抱かなかった。社会に疲れた、女は寝た、寝て寝て寝て寝て寝て、満足ゆくまで寝た、それでも女は満たされなかった、女はこの世で生きているだけで疲れた。女はもう何をしても満たされることはなかった。女は何をしても意味がなかった、そして、病院に行き睡眠道中剤を飲んだ、女はもう寝ることでしか満たされなかった寝ている時だけが女は唯一の救いだった、だから女は寝て夢を見る。夢の中だけは疲労を感じない、何もかもがうまくいく、何もかもが自分の思うがままにいく、だから女は夢を見る。

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