第5話 dinner

さあ、本日のディナー探しと行こうか。

異世界最初の飯はやっぱおいしいレストランで食べたいよな。

どこかよさげな店はないか、と探していたら。


「夕食にうちの店どうですかーー??」

可愛い系のバニーガール姿のお姉さんがハキハキした声で言うのが聞こえた。異世界にもバニーガール文化あるのか…

まあ、店を外から見てみるくらいなら。


お姉さんが立っている近くの店を見てみると、

夜だというのに、やけにピカピカと装飾で眩しく光る外装をしている。キャバクラじゃねえよな…と、

少し怪しんでいると自分の腹の音が鳴ったのが分かった。

背に腹はかえられん、行ってみよう。


「お兄さん1名お入りでーす!」

先ほどのお姉さんの声に見送られながらドアを開け店へ入る。

こちらの席へどうぞー、と男性店員に通された。

ずいぶんと手際の良い店だ。

内装は外ほど目立ったものではなく、割とどこにでもあるファミレスのようなインテリアだ。

バニーガールなのはさっきの子だけっぽいな…


テーブルにあったメニュー表を見てみると、これまた至って普通のレストランだ。ハンバーグやオムライス、ピザなどがある。

ここら辺は日本と変わらないのな。あ、でも肉とかは魔物の物かも…。

ざっと目を通して、俺はオムライスを注文した。



10数分ほど待っていると、男性店員が商品を運んできた。

「こちらオムライスでーす。」

「ありがとうございます。」


日本の料理で舌が肥えていないか不安だったが、かなり美味そうだ。

いただきまーす。と、この文化も日本特有なんだっけか。



―――かなり美味しくて、ペロリと食べ終えてしまった。まあまだ食べられるけど、腹8分目って言うしな。お金もそんな余裕ないし。


「お会計1000Gになります。」店員が言う。

うげ、結構するな…。宿代足りるかなあ。


会計を終えて店を出ると、辺りはすっかり日が沈んでいた。

さてと、腹ごしらえも済んだし、今日泊まる宿を決めないとな。



俺は宿泊先を求め街の奥へと歩き出した。

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