第162話父の注文

 今日、朝起きると、父から電話があり「来年の手帳がほしい」と言ってきた。もうそんな時期だから、買っておくか、と思い、ショッピングモールへ行った。

 ショッピングモール、すごい人だな。入口のクリスマスツリーがすごく目立つ。子供たちがそこで写真を撮っている。そりゃテンションあがるわな。

 店内に入り、文具コーナーへ。うわ~、すごい数の手帳が置いてある。父がいつも使う手帳はだいたい毎年同じなので、どんなのかわかる。

 これといって、特徴もない普通の手帳を買ってレジへ。買い終わると、父からまた電話。「スリッパほしい」とのこと。う~ん、私はパシリではないのだが。

 しかたない、今度は一階のスリッパを置いてある店に行く。ああ、ふかふかのスリッパがたくさん置いてあるなぁ。でも、こういうフカフカのはすぐにダメになってしまうのだよ。なので、シンプルな緑のスリッパを買った。

 それから自分の買い物を済ませて帰ろうかと思ったら、また父から電話、「のりとペンがほしい」。う~ん、父、ここぞとばかりに、注文をよこすなぁ。まぁ、ショッピングモールにいるうちに注文するのはいいだろう。

 「他にはなにかいらないの?」というと、「いらない」と言った。

 今日一日、父の注文を受け、パシリだったな。まぁ、気分転換になったからいいか。

 年末のショッピングモールってやたらテンションが上がるのであった。

 

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