第88話創作に対する情熱
アニメ映画「ルックバック」が私としてはあまりによかったと思ったので、なぜそう思うのか、ちょっと考察してみたい。
これ、主人公の藤野という少女の漫画に対する執念ともいうべき、創作意欲が一貫として描かれている。
なにがなんでも、漫画を描き続けるんだという執念。漫画を描く姿が、もう一途で、見事なまでに好きなことをとことん追求する姿を描いている。
それはそんなに美しいものではない。あくまで泥臭く、地味でコツコツと進み続けるもの。そこに派手さは全くない。
でも、その藤野の漫画を描く後ろ姿を我々に見せることで、藤野という創作への執念の塊を浮かび上がらせる。
もちろん、途中で漫画を描くことを辞めようと思う場面もある。しかし、この藤野から漫画を奪ってしまったら、彼女の存在意義がなくなってしまうのではというほどに、もう漫画は藤野の業に近い。
カクヨムで私は執筆しているが、ここまでの執念は持てそうにない。執念の塊としての藤野の姿を見て、私はため息とともに、とうていその域には自分は到達できないなという、ちょっとした悲しみを感じるのであった。
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