第160話

「如月さん、」



運転してくれているのは如月さん。


さっきリカが電話がしていた相手は如月さんだったのかな。




それなら、



「あの…わざわざすいません」



わたしがご飯を作ると言ったから如月さんは呼び出されたのかも…。




そう言うと如月さんはミラー越しに笑って



「謝らないでください、仕事ですから。

それに、黒崎様のお体は私も心配していましたので、ありがとうございます」



そう言ってくれた。




如月さん、優しい人だな。


自然と頬が緩んだ。




それを見て、リカが少し笑った気がした。

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