太陽

@wanwanwan123

第1話

朝 起きる そのまますぐに キッチンの方へ行きコーヒーを用意する。

目の前にある カウンターテーブルの椅子をおもむろに引く、 そして 腰をかけ、 そこに置いてある 1冊の本の表紙を 撫でる。

キッチンの横の大きな窓、 まだ熱を帯びていない 太陽がこちらを向いている。

「 今日は天気がいいな」と、 私は私に話しかける。 返事がないのは嫌だから「 洗濯日和で良かったね」と本を 開きながら 声を出し、本を読み始める。

服も多いけど本も多い、食べ物のストックも多い、そんな家の中で私は優雅に暮らしている。

ただ少ないのは、お金だけだ。けど気持ちは優雅だ。毎朝のコーヒーと本が、私を贅沢に導いてくれるから。そして太陽が元気な日は最高の1日の幕開けとなる。柱時計の音が気になる頃、読書に身が入らない自分に気がつき、朝食となるのだが、さて何を用意しようか?何が食べたいか?と、考えてみる。これまた私の好きな時間である。

今日は、バタートーストに軽く塩をふる。サラダ盛りは無いがトマトを用意した。コーヒーを追加して「いただきます?はい、どうぞ沢山食べてね」と、いつもの食事が始まる。「暑くなってきたね」と、ポツリと言いながら、窓から見える木や、花や、スズメ達から活力を貰う。

太陽が、徐々に熟していくのが分かる、一回目のシャワーを済ませようと、食後すぐに風呂場に入る。

勢いのあるシャワーの湯に、頭からあたるのが好きだ。それから、シャンプーを、それから、パックを、それから、体を、それから、顔を、それから、また、湯を浴びる。完了となる。ふわふわな、タオルに体を一度包み、後は裸のまま、リビングに戻り太陽を眺めながら、幸せを感じる。「ん~気持ち~」と太陽に、お知らせする。さてさて、お出掛け前に、朝の食器きれいにしないと……



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