幸か不幸かどうかは僕に決めさせてよ
「やった。俺たち、レベル2の魔獣を討ち取ったぞ」「ああ」
「ああ、神様、よかった。」 「...」
「まず安全の確保と傷の処置だ。」 「その通りだ」
「この6人じゃなきゃ、勝てなかった」 「はは、、」
「?。どうした?、メメト」 「なあ、なんだと思う?、これ」
「コア?、脳?、たしかに、肉体..?」
俺たち人間と同じような脳が、そいつにはあった。姿は人間とは違う。ワニのようで、四足歩行で蛇行しながら襲ってきた。首が太く、地面と平行の大きな頭を支える作りになっていて、その頭部は装甲に覆われていた。コアは頭部にある、そう教わった。文献にもそう記されていた。けれど、コアが脳だなんて知らなかった。
これまでに俺は小型の魔獣のコアを潰したことしかなかった。それは多分小さかったし、装甲も着いてなかった。それに魔のものには肉体がなく、コアを潰すと消滅する。俺の経験ではそのはずだった。
じゃあ、これはなんだ?。
「ねえ、あの液体って、もしかして血かな。なんか、青黒いけど.」
血液?、あいつらに?、機械のように、システマティックな存在じゃないのか?。
「なんか、この中光ってないか、?」
俺たちは、そんな、感情も、理性もある生命を殺していたのか、?
「黒い、光。」
光。神の白光とは大違いな。
「すげえ!! これ、魔石じゃねえか!? 初めて見たぜ!!」」
おかしいとは、思ってたんだ。人間の技術だと思っていた。
「でも、なんか祝福の鉱石ににてない?」
偉大な、人間様の、技術。人間は純粋ではない。
「そりゃあ、魔石が祝福の鉱石の元だからなあ。だから俺たちの生活を助けてくれる祝福を魔法って言うんだぜ、子院で教わっただろ。あ、フォオは子院にいなかったか。そういや、メメトもいなかったよな」
星々の神話には書かれていなかった。なぜ父は俺を子院に入れなかった。
「それって、わたしたちは魔のものの手を借りていたってこと?。そんなの、神様がお許しになるわけがない。」
やめろ。飲み込むしかないんだ。きっと、その考えを口にしてはだめだ。
「そんなの、牛とか豚の命を戴いて生きているのと同じことだろう。邪悪な敵の、利用できるものを利用しているだけだよ」
「一緒じゃないよ! そんな汚らわしいものを、神聖な人類が手にしちゃあいけないの!!」
「なんで?」
これが絶望か。かみさま。インベル。どうすれば。
「なあ、これってさ」 「うん、私も思った」
「やっぱりそうなのかな」 「フォオが、そんな」
「なに?」
俺たちは、
「フォオ、きみは、イレギュラァなの?」
異物だ。
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