第25話


あの頃。




自分の事を絶対に裏切らない存在、番犬になり得る”駒“が欲しかった。



「…………、手に、入れなくちゃ。」



探しだ始めたのは、迷える仔犬。




”佐原瑠璃“となったあの日、最初に自分の手足になる子を求めたの。




アンジュとして、生きると決めたから。




「番犬は、必要、でしょう?」




この身1つで、アンジュとして、裏の世界で生きてはいけないと分かっていた。

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