第2話 『町』


 草原のどまんなかに、小さな町がある。


 それが、ぼくの町である。


 町に来る道や川はない。


 もちろん、垂直離着陸飛行艇を使っている。


 けれど、ものすごく一般料金が高いから、町の人以外は、政府の人しか、めったには来ないのである。


 来たってなんにも見るものもない。


 町の人は、特別枠の料金になるが、特別枠を利用できるのは月に一回往復だけである。緊急時は別として。


 ただ一軒、有名なレストランがある。


 世界ひろしといえども、ここでしか食べられない物がある。


 その、人でもなんでもをエサにしてしまう植物を、逆に野菜サラダにしてしまう、世にも恐ろしい料理である。


      🌿🥗











 

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