第5話 コミックエッセイへの憧れ

 あっという間に年の瀬に近づく。12月に入ってまだ1ヶ月あるもんなと思っていたが、もう半月も経ってしまった。

 さすが師走と言うべきか。先生(お師匠さん)も忙しく走り回る12月ですよ。自分が歳を取って初めて分かる気持ち。

 子どもの頃なんか、早く冬休みが始まらないかなと思ってた。クリスマス、大晦日、お正月。食べることしか考えてなかった。

 今は自分で稼がなきゃ食べれないし、年も越せない。確かに1日を短く感じてしまう。


 そして今年1年何を成し遂げたか。ちょっと頭を巡らせてみても、たいしたことはしていない。劇的に変わったというわけでもなく、みんな平等に歳を取っただけ。しかし、この何気ない1日を過ごすことが、難しい人がいたり、強制終了してしまった人もいただろう。

 よく言われる、「明日を過ごしたかった人」がいたことは間違いない。


 まぁ、ひとつ言えば、ずっと書きたかったエッセイを下手くそなりに書いたこと。

 毎月書こうとしても、アイデアが浮かばなかったり、書く気が起きなかったりしたが、始めたことは偉いと思う。


 私はコミックエッセイを良く読む。イラストを描けるだけでも凄いのに文章も面白いのは、そういう才能があるんだなと羨ましくて仕方ない。私なんか中学の時が絵を描くのが楽しいと思ったピークだ。インスタグラムはコミックエッセイの宝庫で、開けば何かしらコミックエッセイが流れてくる。最強なのが子育てエッセイ。赤ちゃんや幼児は日々話題を提供してくれる。小さな事も笑いに変える。

 イラストを描けない私は自分のことでしか書けない。子どもも居ないし、ましてや相手も居ない。話題に欠ける日々。ペットもエッセイでは強いと思う。しかしうちのアパートはペット不可だ。


 下手くそなりにイラストも描けばいいじゃないかと言われるかもしれないが、職場にイラストが上手い子がいて、その子のイラストを見るたびに打ちのめされる。私は上手くない派なのだ。そして味というものもない。ならば昔から好きだった文章で綴るしかない。


 毎日単調な日々だが、それでも何かヒントになるものはないか探している。つまらなくてもいいじゃないか。とりあえず書いてみようか。と言えるくらい開き直った性格になりたい。

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