第2話

 ガヤガヤと外がうるさくなりだした頃


「んー…うるさいな…」


 と言いながら伸びをし


「よし…風呂に行くか」


 ドアを開け店の中にある風呂に向かう最中


「おはよう!氷兄ぃ!」

 呼ぶ声に振り返り


「おはよう…白雨(はくう)朝から元気だね」

 歩み寄って来た彼の頭を撫でる


 ニヒヒと笑いながら

「うん!朝から氷兄に会えたから!」


「この可愛いやつめ!」

 と撫でてた手を更に激しくし

 白雨の髪の毛をボサボサにしながら

「そういえば黒雨(こくう)は一緒じゃないのかい?」


 ボサボサにされた頭を直しながら

「厠だよー」


「そうか、なら一緒に迎えに行ってその後一緒に風呂へ行くか」


「うん!」


 厠付近に近づくと何処からか声が


「白雨!!置いていくなんて酷いじゃないか!」


「あ!いた!だって…氷兄を見つけて嬉しかったから…」


「もう!それは分かるけどさ!」


 愛らしい子を眺めるように

「こらこら仲良くし家族なんだから」


「「はーい…」」


「黒雨もおはよう」


 そう言いながら先程の白雨と同様に頭を撫でる氷雨


 黒雨も照れながら

「氷兄おはよう」


「よし!2人とも風呂に行こ!」


「「はーい!」」


 たわいもない話をしながら3人はお風呂へ


 風呂の脱衣所に到着し着物を脱ぎ


 ガラガラ…


 戸を開けると既に先約が


 妖艶な声と共に

「あれ~氷雨じゃないかい奇遇だね~」


「咲(さく)…」


「相変わらず貧相な体つき…フフッ」


「この!」


「おやめ白雨」


「だって…」


 ボソッ「貧相な体つきって言う割にはいつも氷兄の2番手のくせして」


「!!!!」


「こら!黒雨そんな事言ってはいけないよ…

 こんな人の言葉に対抗しては自分の格も下がるからおやめ」


「ごめんなさい…」


「咲…ごめんなさいね…よく言い聞かすから」


「この!!!!不気味な双子を拾ってきたあんたの気がしれないよ」



 フンッと風呂から上がり戸を開けバンッと大きな音を立てながら閉まる


「「ベェーっだ」」


 フフッと微笑みながら

「こらこら2人共」


 と和やかな雰囲気に…

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