第10話

「ミオンが危険にさらされないといけなかった理由なんざ知るか。興味ねえ。俺から言えんのは、お前ら生半可な覚悟でミオンを近くに置くってんなら、俺ぁ真っ先にリベルテ潰すぞっつーことだ」



「…」



「こいつはなぁ、気ぃ強くて負けず嫌いな強がりだけど、誰かが常に守ってやんねぇとすぐ壊れるやつなんだよ」



「…サクヤさん!?!」



まって、やめてよ、なに勝手に語り始めちゃってんの

しかも全部悪口だし!




「俺とミオンが本当の親子じゃないっつーことから、こいつの家庭事情がややこしいってことも想像つくだろ。」



ポンポンっと私の頭に軽く手を置いてぐわんぐわんと人の頭を揺らす




「早い話、こいつの親父がありえねぇくらいイカれてんだ。」



ありえないくらいにイカれてる、か

確かにそうかもしれないな



まあ少なくとも常人ではない




「その親父からミオンをやっと引き離せたのが半年前だ。そっから俺がずっとミオンを守ってきた。……最近またそいつがミオンを探しに動き出してる。俺の言いたいことがわかるか?」

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