「で、聞く耳は育ったのか？」

「育っているように見えますか？」

「むしろ強くなってるのは気のせいですかな？」

「現在の状況は、俺が砦に居るならって事らしいです」

「ぎゃ、逆効果だとぉ…？」

「かと言って引き離すとなぁ…」

「この間みたいに巨大化して広範囲の雷魔法で圧倒瞬殺…騎士の立つ瀬が無くなる…」

「…もう少し、お待ちください…」

「頼んだぞ…書架の騎士…いや、白鷹様の番殿…」

「あぁ…無茶苦茶だ…白鷹様…御身をぉぉ…」

「あの魔力どっから捻出してんだ？」

「何でも愛の力だそうです」

「愛って偉大…なんか違う…」

「そういえば最近街でデートしていると報告があってな」

「なにか問題が？」

「どうも帝国内で岡惚れしていた連中が、な。横矢を入れたがってる入れてきてる」

「…それならさっさと告白しておけばよかったんですよ」

「あの神々しさの前にそれが出来るのは、おそらく貴殿のみ」

「………」

「あと、外交でもちょっと、問題が」

「それこそ正式に求婚しておけ、としか言えませんが？」

「そう怒るな…そも白鷹様は貴殿を切っ掛けに人間に関心を持ったのだから…」

「最初から特別。君以外番には選ばなかっただろう」

「………」

「それ含め、任せたぞ白鷹様の番殿」

「…かけおちしようかな」

「不穏な事を申すな、これ、ひとつ、頼む、な？」

「わぁ、綺麗な雷電…昼間なのに明るいー」

「現実逃避するなよ魔導師殿…」

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