第35話 思い出した!『雨が、降る。』の改稿そのいちと『レイゼ・フェルン ~割れ仮面の少女~』
【マ猫へ】
・『レイゼ・フェルン ~割れ仮面の少女~』
古瀬永遠(ふるせとわ)……美大付属高校の二年生。新旧の美術品に興味があり、修復士に憧れている。趣味は美術館と美術系のフリマ巡り。選択学科は工芸。
ある週末、フリマで二束三文に近い値段で売られていた古い仮面の欠片が気になった永遠は意気揚々と買い求め、その足で美術展へと向かう。が、向かった先で美術品強盗を目論む怪しげな集団と遭遇してしまう永遠。
逃げ惑う人々の中で逃げ遅れた子供を見つけた永遠は、子供を励ましつつ逃がす為の時間稼ぎを買って出る。
「泣くのは後、後!時間を稼ぐから、君は早く逃げよう!」
……何かアニメのことを考えてたらふと思いついたんですが( ̄▽ ̄)割れ仮面?レイゼ?修復士?何じゃそりゃー(笑)マ猫のマは摩訶不思議のマ。
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『雨が降る』
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雨が降る。
湿っていく空気、ほんのりと薫る雨の中で、傘を手に歩く人、人、人。
誰かの気持ち。
誰かの予定。
雨の日には雨の日の、装いがある。
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きらびやかな店先。
人待ち顔の誰か。
雨宿りをする、誰か。
それぞれの予定を胸に一人、傘を差して歩く人達。
肩を寄せ合って笑い合う男女、家族。
雨の日には雨の日の、愛情がある。
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雨は、キライじゃない。
けれど。
雨の匂いと温かさが詰まっている街の中で。
店先で、交差点で、駅で、帰り道で、部屋で。
私には、見つけられないものがある。
●
「お待たせ。あー、こんなに濡れちゃって……」
「俺の傘で相合い傘しようか」
「手を繋ぎたいって、聞く事? はいどうぞ」
「夕飯食べたら部屋で膝枕、だめ?え、有料?!」
君がいたら、こんな風がいいな。
そんな自分に呆れてしまう。
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息を切らせて、傘を差し出す君。
温もりを感じられる程、肩を寄せてくれる君。
差し出した手を嬉しそうに繋いでくれる、君。
●
どんなに勉強を頑張っても。
どんなにオシャレをしても。
どんなに気持ちを伝えても。
どんなに涙を零しても。
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私に笑顔を向けてくれる君を
私を好きになってくれる君を
今も
見つけられない
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