第28話



くすりと瑠璃は、笑う。




「雪菜は貴方にとって、もっとも邪魔な存在ですもんね?」




長屋優を好きな岡田香織にとって、その彼女である雪菜は一番に邪魔な存在だろう。




『もしも“何か”をするなら、きっと彼女です。』



その痕跡があるのだと、俊也は言う。




好きだから、邪魔な存在は排除したい。



それでも、その本人には知られたくないと思う、岡田香織はプライドだけか高い小心者。





人の嫉妬は醜い。



身勝手で、自分本意。




瑠璃にとって、岡田香織は単純で扱いやすい、古典的な小物にすぎなかった。

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