第10話


「………、こんにちは…」



ぺこりと瑠璃は頭を下げる。




一応、挨拶。




そんな瑠璃を見て、悠弥はほっとしたような表情を浮かべて歩み寄って来る。



「佐原さん、良かった。……その、丁度、佐原さんを探していたんです」



悠弥の言葉に、ばったり鉢合わせしたんじゃない事を知って、瑠璃は首を傾げた。




「探してた?…………私をですか…?」



はて?



探されるような事をした覚えはないが。

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