第5章ー嫉妬編ー・不安の影

第2話


「……、」



ぼんやりと机に頬杖を付いた瑠璃は、ぱらぱらと適当な本を捲っていく。



それでも、内容なんか全然、頭には入っていかない。




字が目を素通りするだけ。



しょうがなく、本を閉じる。



「………はぁ」



昨日の事を思い出して、瑠璃の口こら溜め息が零れ落ちた。





あの後。




様子が可笑しい瑠璃の傍らに騎士達は何も言わず、ずっと寄り添い続けた。

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