第82話

――――――……


土曜日、お昼前にリオは起きてくる。



「……おはよ。」


「おはよう、夕べも帰宅したの遅かったんだね。」



「うん、今月は思いの外忙しいね。」


リオはダイニングテーブルに座ると一点を見つめる。



「あ、ランチョン変えたんだ。」


「今朝近くの雑貨屋さんで見つけたの。気にいらなかった?」



アタシは、もしかして余計な事をしたのかと少し心配になった。



「まさか、沙良の好きなようにして良いって言ったでしょ。」


リオは笑いながらアタシを見た。



「うん……、そうなんだけど。」



変にホッとする自分がいた。

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