同窓会で私は誤った

春に咲く華

第一章

第1話

私の名前は、柳原やなぎはら すもも



こんな珍しい名前、周りには滅多にいなかった。





中学にあがるまでは。



中学一年生になり、新たなクラスで自己紹介をしていた時だった。




菅野かんの すももです。』




私と同じ、名前。



と言うよりも、はじめは容姿の方が気になった。



長い前髪。

震えた、小さな声。



いかにも、地味。



彼女の第一印象は"それ"だった。





あと、もうひとつ。


こんな子が同じ名前か…とも思ったっけ。










入学してから数週間が過ぎて、周りが友達と呼べる子ができる中、私も自然にできた。



『ねえ、あれ菅野さんじゃない?』




目を疑った。



だって、彼女の隣には男がいたから。





その人は彼女を見かけた翌日、転校生として先生が紹介していた。




菅野かんの るいです。

途中からで、ほんと申し訳ないんですけど

仲良くしてください。』










"菅野"




そう聞こえた時から勘づいてたかも。

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