黒髪の公爵達
atias
とある島国にて
古い城の一室でその魔族は目を覚ました、魔族の長である魔王と言われた呪われた不死の王ハーディスの親族である公爵。その魔族の公爵の名はアシューリス、ハーディスの様に寿命はなく強大な力を持ちかつて女神アイリスに従った自身の血族でもある銀の民の祖アレックスが手にした女神アイリスの剣によってその身を封印されていたが、暗黒神グムハザに使える司祭達によって封印を解かれた。
目覚めたその魔族の公爵であるアシューリスが最初に目にしたのは自身を封印したアレックスの血を継ぐ銀の民の子孫である青年のルシアスとマナとその仲間達だった。かつて自分を封印した忌々しい剣を持ったルシアスを前に目覚めたばかりでかつてより力が衰えていたアシューリスは他の魔族達そして魔族の王であるハーディスを封印から解く事を優先してその場からテレポートの魔法で去った。
ラーナ大陸の神聖王国ラーナドゥールの若き公爵ルシアスと幼馴染のシェイダル教の女司祭マナそして魔法使のルヴェーラと弓兵のラルフ、ラーナドゥール王国の侯爵令嬢アルマ、ラーナ大陸の現アルムガルトド共和国の女性騎士セシルはハーディスが眠る地へ向かったであろうアシューリスを探してラーナ大陸から船で旅立っていた。
何処に向かったか分からないアシューリスの居所を探していた一行は冒険者が多く、様々な情報を集められそうなラーナ大陸から南の大陸であるデストア大陸へと向かうことにした。南のデストア大陸を目指す船旅の途中でルシアス達は小さな島国へと降り立った。
島国の港街へと降り立ったルシアス達は物資の補充やその他の事を船長や船員たちに任せると自身達は魔族に関する情報を少しでも得るために冒険者の集う酒場へと向かう。
道中の街には外に出ている人はほとんどいなかった。酒場に入るとそこでも人はほとんどいなく、ルシアスは魔族に関する話を店主にきいた。
店主は魔族に関しては何も知らないことをルシアス達につげるとこの島国は内乱が起きている状態である事を話して早々にこの国から出た方がいいと忠告してくる。ルシアス達は店主の忠告を受け考えたがデストア大陸へと向かうには食料品などを補充せねばならず船が再び出航出来るようになるまでひとまずこの港街で過ごすことにして宿屋に向かうが宿屋の主人からは内乱で領主が過敏になっている事やラーナ大陸から来たルシアス達の素性が知れない事から宿泊することを断られた。
ルシアス達は乗ってきた船へと戻り船長と物資の補給が可能か確かめると船長からは物資の補給に関しては目途がついてることを聞かされ船で寝ることした。
魔法使いのルヴェーラと弓兵のラルフと同じ船室で幼竜のバルアと寝ているルシアスの元に船員の一人が慌ててやってきてルシアス達三人とバルアを起こした。
「公爵様!大変です!港の衛兵達が!」
船員に起こされたルシアス達は船の周りを武装した港の衛兵たちに囲まれていることを聞き急いで甲板へと向かった。途中の船内でマナとアルマそしてセシルと合流したルシアス達は甲板へとたどり着く。
甲板に出ると船の周りの港には大勢の衛兵がいた、港の衛兵達がルシアス達に船から降りてくるように大声で叫んでいた。
ルシアスは船長に自らが船を囲んでいる兵士達の指揮官のところへ行き事情を説明すると話すとルヴェーラやマナ達もルシアスに同行すると言ってルシアス達6人は船を降りてルシアスが衛兵達に告げた。
「私はラーナ大陸のラーナドゥール王国公爵のルシアス・ルディエン・アカトス、私達は貴公達に敵対する者ではない!貴公らの主と話をしたい。」
港の衛兵達はその言葉を聞いて相談した結果ルシアス達を衛兵隊長のところへ連れていった。連れてこられたルシアス達に衛兵隊の隊長は乱暴な口調でルシアス達の素性を聞いた。
ルシアスは自身の素性と目的、魔族の行方を追っていることを話すと衛兵隊長はルシアス達に自分達と港街の領主の館へと来るように言い、ルシアス達を館まで連れて行った。
館に着くとルシアス達は館の一室に入れられて衛兵達が監視する中領主が来るまで待たされた。領主が顔を出すとバルゼリアの守護神である光神シェイダルの司祭であるマナに気づいて領主はルシアス達に詫び衛兵達に部屋から出る様に言って事情を聞いた。
アシューリスの行方を追っている事をルシアス達は領主に告げたが領主からも魔族に関する事は何も知らないと言われこのままこの国へ留まれば内乱に巻き込まれるであろう事から船の準備が整い次第この国から離れることを勧められた。
ルシアス達は領主に内乱の原因を聞くと国の王子達の王位継承争いであり今この島国は3つの王位継承をめぐる勢力と中立を決め込んでいる多数の諸侯達がいるといい領主は自分は中立の立場である男爵である事をルシアス達に告げた。
ルシアス達が領主に話を聞いてる中、突然衛兵が部屋に入ってくる。
「クレメンテ様!!街の近くに大勢の兵士が来ています!!」
「一体どこの軍勢だ?!」
「それが、同じく中立の立場をだったはずのアルバ侯爵の兵士達の様です!!」
「何だと?!直ちに応戦の準備しろ!私も赴く。」
突然の報告を受け衛兵達に支持を出したクレメンテと呼ばれた男爵はルシアス達に別れを告げて衛兵と共にアルバ候爵の兵士を迎え撃つべく部屋を出ようとする
ルシアス達は侵攻されて犠牲になる港街の民達の事を考えて防衛戦に参加する事をクレメンテに申し出てクレメンテと衛兵達と共にアルバ候爵の軍との戦いに赴くのだった。
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