第20話 兄と弟
男二人兄弟――。生家は大企業の創業家であり、長男である俺がいずれ親父の跡を継ぐ。
一方弟は、将来社長となった兄を助けるため、親父に言われるがまま、志望校ではない大学を出た。
俺は長男だ。いずれ社長となり、重責を負う立場にある。だからこそ、子供の頃から多少なりとも甘やかされてきた。
一方弟は、将来重責を追わない分、子供の頃から厳しく育てられてきた。
やがて大人となり、社長となった俺は、自分に自由がないことを知った。
一方弟は、これまでの窮屈さはなくなり、自由を得たのである。
俺は親父に言われるがまま、好きでもない女と結婚した。
一方弟は、俺が本当に結婚したかった女と恋人となり、愉悦を浮かべながら俺を見下したのである。
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