第4話

「……」




えーっと、とりあえず美鈴の名前を発見したおかげで全部のメールが綾からではないっていうことは分かった。




動揺を隠すためにも、他のメールに目を通してみると残りの二通は綾からのふざけたメールと悟からのさっきと同じ様な内容の説明メール。




美鈴にメールでってところがちょっと妬けるけど、卒業祝いが思った以上に嬉しかったので水に流すことにしようと思う。





「……無視ってわけには……いかないよな、やっぱ」





メールの雰囲気からして楽しいことではなさそうなだけに連絡を入れるのに多少気が引けるが、無視なんてしたくない。





俺がそう感じただけで実は楽しいことかもしれないし、ここは勢いでかけるしかなさそうだな……。





電話帳から美鈴を探し出し、携帯に耳をあてると数回のコールで電話が繋がった。




「も、」



"もしもし要っ?"




今日はみんなして俺に「もしもし」を言わせない計画を企ててるのかってくらい最初の一文字で遮られる。




しかし、そんな思考回路の中でも一際目立つのは『美鈴が心配』という気持ちで。



「どうした?」




いつもは滅多に人の言葉を遮るようなことをしない美鈴がどうしたんだろうと心配になってしまっている俺は本当、これまで何度も思ってきたけど改めて馬鹿だと思う。

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