第19話

すぐさま俊平が「やめろよお前。」

と、赤面して私の手を振り払った。


イケメンは顔色ひとつ変えず私と手を繋いだままBARへ入った。


席へ座る時も、メニューを見ている時も、飲み物が来る時も、ずっと私の手を握っていた。


俊平が酔っ払いカラオケを熱唱していると

私の頭を自分の肩に寄せ耳元で

「マスク越しにキスしてよ。」


そう言った。

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