第109話

久しぶりに振袖を着せてもらった。

お気に入りの髪飾りもつけた。

どうしてこの髪飾りを気に入っているのか

どこで買ったのかも分からないけれど。

小ぶりで派手じゃないところが好き。


木製のテーブルと椅子が置いてある和室に

通される。


すでに飾ってある結納品を見て思う。


"本当に結婚するんだ"


なぜか、結納返しであろう男性物の腕時計も

すでに飾られている。


きっと、私の両親が気を遣って用意をして

くれたのだろう。


タグホイヤーの時計。

タグホイヤーっぽくない革の時計。


・・・


あれ?

この時計、どこかで、、

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