第34話

リョウジのことが好きかと聞かれると

正直まだわからない。

出会ったのだって、ほんの少し前だ。


だけど、触れられると胸の奥がきゅっとして

もっと触ってほしいと思う。


触れるときだって、私はドキドキしているのに

いつも余裕があるリョウジが、嫌。


キスだって、もっと動揺してほしかった。


・・・


ランチタイム、パソコンに気持ちを全て

打ち込んだ。

そもそも私は、この恋愛小説のために

リョウジと付き合ったのだ。

こんなにドギマギする必要はない。


けれど。

しばらくコインランドリーには行かない。


もっと。もっと。もっとして。

そんなふうに欲張りになる気がして。

どんどん醜くなる気がして。


これ以上、変になるのが怖い。


それに、私にはタイムリミットがあるから。

別にリョウジにこだわる必要もないから。

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