第37話

僕の病室は小児科だった。


中学生は小児科に入るらしい。


周りは赤ちゃんや小さい子ばかり。


僕は絶対安静で部屋から出ることが出来なかったけど


たまに見えるカーテンの隙間から


お子さんを抱いたお母さんたちが見えていた。


あとは話声で誰かが来ているのが分かった。


どれも優しい声だった。


とても大切にしている声。


それが僕の心を締め付けた。


羨ましかった。


なんで


僕の親はあんなんなんだろう、と。

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