第2話

僕の家は変わった家だった。



物心着いた時にはもう母はいなかった。


僕の母は、父と離婚して出ていった。


自分の連れ子だけ連れて出ていった。


僕と兄2人は父が引き取った。


思えば、この頃から僕の人生は狂ったのだろう。


母親の優しさもなにも知らない。


顔さえ分からない。


祖母がよく母の悪口を言っていた。


アイツは何もしなかったと。


そんな家で育った僕は、


次第に母を憎むようになっていた。

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