読んで考える、ミステリ短編集

隣の客は良く柿食う客だ

第1話 ヒッチハイク

 「いやー助かりましたよ。今日は摂氏三十五度を超える真夏日でしたから。」青年はそう言って運転手に礼を言った。

「まさかパトカーをヒッチハイクしたからと言ってそのまま逮捕されるなんてことはありませんよね?」そういうと青年は最中アイスをパキンと二つに割ると、警官に

「半分食べます?」と尋ねた。「いや、大丈夫だ。」と警官は言うと青年に質問をした。「ついさっきのことなんだが四人組の強盗に銀行が襲撃されてな、そいつらが乗ったバンの行方を追っているんだ。見かけなかったか?」

「あぁ!見ましたよ!30分ほど前にものすごい速さで走り去っていった黒いバンを!一時間ぶりに通った車だったのに見向きもされなくて...あなたが通りかかってなければ僕は今頃ミイラでしたね。」

「そうか。」とだけ警官は返事を返すと警察署へ向かった。



 Qなぜ警官は警察署へ向かったのでしょうか?

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