36.歓迎パーティーと問題

 日和さんに案内されて、城のパーティー会場へと通された。ちなみに服装は正装だ。ハルヒにはドレスが用意されていて、最初に見たときは「こんな豪華なものを身につけるなんて」と戸惑っていて、少し面白かった。

 

 確かに、普通に使用人として生きていれば、ドレスなんて着ることはまず無いだろうからな。

 システィアさんにも、衣装は用意されていたが、断固として拒否していた。本人曰く「ドレスなんて着てしまったら動きにくくて、何かあった時に護衛ができないかもしれないから」とのことだった。

 

 パーティーには、ジェーペンの大名や貴族が参加するそうだ。


「皆の者、急な呼び掛けに集まってくれたこと感謝する。今日皆に集まってもらったのは、他でもない、リフェイル王国からの客人を迎える歓迎パーティーをするためである。」


 そして、俺の方を向き直って

「紹介しよう、カナタ殿だ。」

 ほとんどの人たちは、歓迎してくれているのが分かってホッとした。


「ご紹介いただきました、リフェイル王国アルフハーツ辺境伯家次男のカナタ・フォン・ハーランドと申します。突然の訪問で、ご迷惑おかけしたかもしれませんが、こうして、歓迎パーティーを開いて頂いたことをとても嬉しく思います。今日は、皆さんともたくさん交流をしたいと考えていますので、お声がけいただければと思います。」


 俺の挨拶が終わって、食事が始まる。リフェイルの場合は陛下の挨拶が終わると、貴族たちが陛下への挨拶をしようと、列を成すのだが、ジェーペンではそんなことはないらしい。


 こういうところも、勉強になる。お米を買うのが目的だったが、いろんな文化を学ぶ良い機会になったな。


 

 食事はやはり質素な感じもするが、懐かしく、とてもうまい。手が止まらない、既にパーティー開始から1時間ほど経っているが、飽きることなく食べ続けている。

 味噌汁と白米の組み合わせは、特にうまい。

 

 ハルヒも俺の隣にいて…ジェーペンの食事はハルヒの口に意外と合ったらしく、美味しそうに黙々と食べ続けている。


 パーティーの途中いろんな武士や貴族が俺と関係を深めようと、列を成すこともあったが、概ね問題もなくパーティーは終了間近というとき、システィアさんから一言

「カナタ様、殺気を感じます。」


 俺はそんなの感じ取ることはできないんだが、リフェイル王国内でもめっちゃ強いシスティアさんが言うのだから、間違い無いんだろう。


「警戒を強めますが、ご自分でも自衛の準備をお願いします。」


「分かった。俺は自衛できるから、何かあったらハルヒのことを守ってくれ。」


 知神を起動して、警戒を強める。

〜〜知神〜〜

魔力感知を最大範囲で発動します。シャドーウェポンによる迎撃体制を確立します。

〜〜〜〜〜〜

『殺さないように頼むよ』

 

 これで自衛は大丈夫だと思う。気は抜けないけどな。あとは誰が殺気を向けてきたのかだが、システィアさんが向いている方向から大体予想がつく。多分武士の反乱だと思う。


 パンッ 停電というか、天井から吊り下げられていた。ランプが、落ちてきて、床がどんどん燃え広がっていく。


「何事だ!」

徳山さんの怒声が響き渡る。侍女や、反乱を考えていなかった武士、貴族なんかは、大混乱している。



「死ねぇーーーーーーーーーー!!!」

 俺に向かって刀が振り下ろされる…








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