14.ドラゴンと創造
スタンピードは基本的に4〜6フェーズくらいで終わると言われている。
そして現在のフェーズは6だ。
つい先ほどダンジョンの方のスタンピードは終わったという報告を受けた。
「皆、ダンジョンの方は父さんたち冒険者が頑張ったことで収まったようだ。俺たちも、死者0で帰れるようにより一層気を引き締めて頑張るぞ!」
「「「「「「うぉおおおおおおーーーーーーーー」」」」」」
「そろそろいいだろ。なっ?」
「はぁ、仕方ないなターク、もし負けても助けはしないからね。」
「はっ、いらねーよ」
俺が魔物を倒していると、強大な魔力を持った何かが接近して、攻撃を仕掛けてきた。
「おいおい、不意打ちかよ。」
「今のを避けるか。こんなところにいるだけあって、ただのガキってわけじゃ無さそうだな。」
「俺はただの5歳児だよ。そんで、今は見ての通り忙しいんですけど、後にしてくれません?」
「そりゃ無理な話だぜ。俺たちの仕事は、この街を壊すことだからな!このままスタンピードを終わらせちまったらもったいないだろうが」
「見たところ、
「お前ほんとに5歳そこらのガキかよ頭の回転が早いな。」
そう言ってまた攻撃を仕掛けてくる。
「よくわかった。とにかく早く終わらせてみんなのサポートをしますか。」
ちなみにこの悪魔を鑑定した結果がこれだ。
名前 ターク(男)
称号 悪意ある者
種族 悪魔
年齢 366歳
状態 良好
レベル 68
HP 590/590
MP 1006/1006
・リミットブレイク(Lv8)・魔力感知(Lv MAX)・魔力感知(Lv MAX)
魔法適正
・呪い属性(Lv8)・水属性(Lv6)
こんな感じだ。
「そう簡単に終わるかね?まずはこれだ。見たことあるかな?
契約召喚 ドラゴン」
「うわぁー、ドラゴンじゃん初めて見た。すげー」
今まで想像するだけだった異世界の代表的な生き物、そして俺の憧れのドラゴンカッコ良すぎる。テンションあがる〜
「せっかくの機会だし、しっかり観察させてもらおっと」
「ウィンドカッター」
しっかりと弾かれてしまった。
風魔法のレベルは火魔法に次いで2番目に高いんだがな。レベルが上がるにつれて魔法の威力も上がるはずなんだがな。
ちなみにドラゴンは空飛んでるから俺も仕方なくフレイムウィングで飛んでいる。
これ結構魔力使うからあんまり使いたくないんだよ。母さんにもあんまり人前で使うなって言われてるのにな。
まぁ、死んだら元も子もないししゃーないか。
剣と魔法を駆使してドラゴンの対処をしてきたことでドラゴンについての理解も深まってきた。
でもこのままだと2対1で不利だからなここらで一つ魔法作っちゃいますかね。
〜魔法創造〜
使用者レベル 14
使用する属性:全属性
付与する能力:使用者がイメージしたモンスターを指定した属性で権限させる。
魔法創造にかかる魔力:600
〜〜〜〜〜〜
魔法創造のレベルが上がったことで、創造に必要な魔力も少なくなっている。
〜〜知神〜〜
新魔法エレメントモンスター(全属性)をステータスに反映します
〜〜〜〜〜〜
早速使いますかね
「エレメンタルモンスター ドラゴン」
俺の一番得意な火の魔力を込めたドラゴンを出してみた。
「なッ、なんなんだよ今度はドラゴンだと?ただでさえ、人間が羽出して空飛んでるのが異常だってのによ。」
火のドラゴンがどんどんと敵のドラゴンを追い詰めていく、あのドラゴンが倒れるのも時間の問題だな。
「おい悪魔、相手してやるからこっちに来い。」
「そんなに焦るなよ。あんなドラゴンまで出して、魔力がもうないんだろ?」
「おいおい、勘違いすんなよ。下ではうちの兵が命かけて戦ってんだよ。俺も早く行かなきゃいけねーだろうが。」
「そんな強がんなよ、しかも俺と戦って勝つ気でいるのかよ、どんだけ傲慢なんだよ。」
「傲慢で結構。いくぞ。ウィンドエンチャント」
煌めく猛剣に風属性をエンチャントして威力を上げる。
さすが悪魔なだけあって戦闘センスが半端ない。避けるだけでも結構厳しいな。
できれば、あんまり魔力を使わずに倒し切りたいが。
「ウォーターフィールド」
なんだこの魔法、こんなの初めて見た。ふむふむ、空気中の水分子の数を増やして火魔法の威力を下げるのか。俺の火魔法を警戒してんのかな?
火魔法を封じられるのは痛いけど、そこまで大した問題でもない。
ただ、俺の魔力がもうそろそろ1000を切りそうなのも事実早めに終わらせたいし、大業一発かますか。闇魔法と火魔法は俺との相性が良いらしくレベルが上がるのが早い。闇魔法はあんまし使う機会がないから、レベルが少し低いけどまぁいけるか。
「アクアチェイン」
おっと、水でできた鎖か。まんまと嵌まっちまった。
「これで終わらせる!お前は危険すぎる。悪いがここで消えてもらうぞ」
魔力眼でタークを見るととんでもない量の魔力が集まっていた。
「こりゃちょいとやばいな。5歳児にそんな大技撃つのかよ。」
どうやら、リミットブレイクを上乗せすることで限界以上のエネルギーを集めて居るらしい。
「アクアインパクトォーーーー」
俺は慌てて準備していた魔法を放つ手足を封じられていたからうまく魔素が集まらなかったがなんとか発動は間に合った。
「ブラックホール!」
タークの魔法が俺の眼前に迫ってきたところで消え去った。ブラックホールは超大量の魔力を消費するかわりに指定した魔力でできている対象を無に返すことができる。その応用で、人などの体内に内包している魔力も消すことができる。
「なんだ?俺の中から魔力が消えただと。」
魔力がなくなったタークは地面に落下していく。
「フーフー、きっつい。」
残りの魔力が300を切った。今までこの魔法は成功したことがなかったんだがうまくいって良かった。
「トドメを刺せ。どのみち俺はもう動けねぇよ。」
「何か言い残すことはありますか?」
「ふっ最後の最後におなさけか?そうだなー、最後に一つお前の名前はなんだ?」
「僕の名前は、カナタです。忘れないでくださいね。今日あなたと戦うことが出来て良かった、俺もまだまだ成長できそうだ。ありがとうございましす、そしてさようなら」
俺は剣で心臓を一突きしてトドメを刺した。
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