第10話 スピノサウルス対『テルース王国』の動物たち 


「ようし皆で突進しようぜ!」


 王アザーンの掛け声と共に一斉に群れを成して、スピノサウルスの棲み処マラ川に徒党を組んで動物の群れがどこまでも延々と続いた。


 ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!

 ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!

 ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!

 ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!

 ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!

 ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!

 

 動物たちが一斉にスピノサウルスのアジトめがけて突進して行く。


 ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!

 ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!

 ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!

 ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!

 ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!

 ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!



 ♫走れ!走れ! 稲妻のごとく!


 嵐をつらぬく 我ら『テルース王国』の獅子たちよ♪


 ♫走れどこまでも 広がるサバンナ 


 風のごとく どこまでも♪     


 ♫命燃やせ 魂の雄叫び


 ガオーガオガオー!ガオーガオガオー!♪


 ガオーガオガオー!ガオーガオガオー!♪


 ♫道はてしなく 怒れる勇者


 我らの夢 輝く王国をこの手に♪


  ★☆


 何という事だ。マラ川のほとりに想像もつかない数のスピノサウルスが集まっていた。


「オウ!オウ!スピノサウルスの群れが黒々と大軍を組んでいる。恐ろしい事だ!相当手ごわい相手だ。いつもは親子単独行動を取っているらしいが、我らが群れを成して現れたので一斉に群れを成し集まって来たな!」


「アザーン王、弱気は禁物ですぜ!」


「本当だ!さあ突進して行こう!」


 作戦通りマラ川を勢い良く泳ぎ切って川の中で待機していたワニの群れが、一斉に群れを成してスピノサウルスを襲っている。


 水面などから瞬時に強靭な歯で捕らえた動物を逃がさないように、押さえつける役目も持っているので水面に何匹もワニが鋭い歯で嚙みちぎって、更にはスピノサウルスの体中至る所に隙間がないくらい噛みつき、船の帆のように見える大きな突起の背の部分は泳ぐ役目があるのだろうが、ボリボリと強靭な歯で噛み切って泳いで逃げないようにしている。


 狂暴で到底勝ち目がないと思われた『テルース王国』の動物たちだったが数だけではない。更には動物の種類も半端ない。スピノサウルスの数十倍数百倍の大群が押し寄せて来た。


 スピノサウルスが巨大だと言っても群れで襲われたら良い勝負になる。散々ワニに痛めつけられたスピノサウルスだったが、今度は川の王者カバが黙っちゃいない。


 カバがワニたちに言った。


「お前らどきな!おいら達が怪力で体当たりしてやるからさ!」 


 弱って来たスピノサウルスを体当たりで「ボカンボカン」勢いをつけて体当たり、弱り切って遂に川に倒れた体重6~9トンのスピノサウルスを、体重2~3トンのカバが何匹も群れを成し上に上がって踏みつけている。


 そこに陸の王者ライオンが待ち構えていたように憎々しく恨みを込めて言った。


「オンドリャー💢よくも我々の仲間を大量に殺してくれたなあ💢この恨み晴らしてやる。オイ!カバさんワニさん弱ったスピノサウルスをこっちにもよこしな!」


 群れを成したワニが強靭な歯で岸に引っ張り、カバはそれを大勢で押してライオンがいる岸に何体も運んだ。


 ライオンは群れを成し飛びつき、弱り果てたスピノサウルスの、ワニと同じように硬い皮膚にかじりつき悪戦苦闘していたが、強靭な歯とあごで次から次へとスピノサウルスの息の根を止めて行った。そしてむしゃぶり尽くした。


 ライオンにワニにカバはこの戦いに完全に勝ったと自信満々で威張り散らしている。

「フン!どうだい。俺様たちの凄さが改めて分かっただろう。分かったか!下々の者めが!頭(ず)が高い!」


 この様にすっかり有頂天になってしまったが、 実は……恐ろしい事態が待ち構えていた。


『テルース王国』の動物たちが優勢に思われたが、世の中そんなに甘くはなかった。


 












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